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年々彩々

BLマンガ作品DATA

著者
秀良子(ひでよしこ)先生
出版社
onBLUEコミックス
発行
2013年11月
おすすめ
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老いもせず、死にもしない。そんな死神の恋――。秀良子がおくる、切なさと美しく心に響く、連作落語シリーズ。【金魚すくい】怠け者の余平(よへい)と彼に取り憑く貧乏神。二人はいつの間にか夫婦のような間柄になるが……~落語「貧乏神」より~【デラシネの花】長寿を願い名付けられた寿限無(じゅげむ)(中略)長助(ちょうすけ)さんは幕末をむかえ、文明開化の音を聞き、二つの大戦を生き抜いて現代(きょう)を生きていた。そんな孤独に生きる彼の心の拠り所は、昔みた“死神”だった。~落語「寿限無」より~落語シリーズ二作ほか、短編一編&描き下ろし収録!

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年々彩々

年々彩々 秀良子 電子版


年々彩々 秀良子 紙の本

「年々彩々」の感想

表紙が着物の時代ものかと思ってなかなか手がでなかったのですが、予想以上にすっごくおもしろかったです。

収録話:
金魚すくい ~落語「貧乏神」より
デラシネの花 ~落語「寿限無」より
小向家の事情

「年々彩々」ネタバレ感想

「金魚すくい」

江戸時代の設定で、貧乏神が家にやってきます。
ぐうたらで甲斐性のない与平は、貧乏神と仲良くなり(しかも懇ろになり)貧乏神が与平に尽くす始末。
食べるものも変えないのに、「喜ぶかと思って」金魚を買ってくる。
ある日、与平は、貧乏神の財布の金を盗んで使ってしまい、貧乏神は姿を消す。
数年後、死神になって帰ってきます。

「デラシネの花」

冒頭の、「2つの大戦を生き抜いて」~「3番テーブル」のくだり、読ませ方、シビレます。
生まれは江戸時代で、200年も生きていて死にたいのに死ねない、ホストをしている「寿」。
街の、カフェで死神をみつけて喜ぶ。
死神がメールで呼べばくるようになっている。おかしい。
死神となんとねちゃいます!ヤッホー!
そんなある日、死神が「近い将来死にます」といっていなくなる。
なかなか死ねない「寿」だが、ついに・・・。

「金魚すくい」と「デラシネの花」がつながってくるあたりが、よく考えられているストーリー構成で、毎度のことですが、秀良子先生はすばらしいです。
「デラシネ」とは、フランス語で、
根無し草。転じて、故郷や祖国から切り離された人。ーコトバンクより引用
だそうです。

「小向家の事情」

公務員の父と子の颯太、父の「友人」の蓮司(れんじ)で暮らしている。
淡々とした日常描写、最小限のセリフ、カットで、小向家の空気が脳内に広がって、隣で観てるよう。
ラストも人を食った感じがいい。
読切の素晴らしい作品です。

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